Microsoft Formsのアンケートを作成する方法や使い方を徹底解説!作成する際の3つの注意点とは?

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Forms は、作成したフォームを公開し、アンケートや簡易的なテストを行うことができます。公開範囲を指定したり、無記名のアンケートを取ったりできるため、目的に合わせて活用しましょう。
ここでは、​​​​​​​Formsのアンケートを作成する方法や使い方、3つの注意点フォームの公開方法についてご説明します。


 

●この記事の目次

  1. Formsとは?プランや機能も解説
    1-1. 概要
    1-2. 機能
    1-3. 利用できるプラン
  2. Formsでアンケートを作成する方法と流れ
    2-1. ①Microsoft Formsにアクセスする
    2-2. ②新しいフォームボタンをクリックする
    2-3. ③質問の追加を行う
    2-4. ④質問を追加を行う
    2−5. ⑤プレビューで確認する
  3. Formsで作成したフォームを公開する設定方法
    1-1. 共有範囲の設定
    1-2. リンクの設定
  4. 利用シーンに合わせたフォームの設定
    2-1. 無記名のアンケートを実施したい
    2-2. 回答を 1 人につき、1回のみに制限したい
    2-3. 回答を受け付ける期間を指定したい
    2-4. 簡易テスト等で質問をシャッフルしたい
    2-5. 進行状況を表示したい
    2-6. お礼のメッセージをカスタマイズしたい
    2-7. 自分の回答を確認できるようにしたい
    2-8. 回答があったときに通知を受け取りたい
  5. Formsでアンケートを作成する際の3つの注意点
    5-1. ①細かいレイアウト変更や独自のフォント設定はできない
    5-2. ②アクセス制限設定を誤ると社外や第三者が回答するリスクがある
    5-3. ③質問の高度なロジック設計には非対応
  6. Formsに関するご相談はSGプラスまで

Formsとは?プランや機能も解説

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Microsoft Formsは、誰でも直感的にアンケートやフォームを作成できるツールです。

ここでは、Formsの基本的な概要と、活用できる機能、そして利用可能なプランについてご紹介します。

概要

Microsoft Formsは、クラウド上で動作するフォーム作成ツールで、Microsoft 365に含まれているサービスの一つです。ブラウザがあればすぐに利用でき、アプリのインストールや専門知識は必要ありません。教育現場やビジネスシーンを中心に、アンケートやテスト、フィードバック収集など幅広い用途で使われています。

簡単なクリック操作だけでフォームの設計から配信、集計まで完了するのが大きな魅力といえるでしょう。

機能

Formsには複数の質問形式が備わっており、選択式や記述式、評価スケールなどを自由に組み合わせて作成できます。

また、設問ごとに「必須」のチェックや分岐ロジックを設定することも可能で、用途に合わせた柔軟なアンケート設計が可能です。回答結果はリアルタイムでグラフ化されるため、視覚的に傾向を把握しやすく、分析に役立ちます。さらに、Excelとの連携によって回答データをダウンロードし、集計や加工にもスムーズに対応できます。

利用できるプラン

Microsoft Formsは、基本的にMicrosoftアカウントを持っていれば無料で利用可能なフォーム作成ツールです。ただし、利用できる機能や共有範囲、回答の管理方法などはアカウントの種類によって異なります。

主に利用できるプランは以下の2種類です:

・個人向けのMicrosoftアカウント(無料)

Microsoftアカウント(例:@outlook.comや@gmail.comなど)を持っていれば、誰でも無料でFormsを使うことができます。基本的なフォーム作成や公開、回答の収集といった主要機能はすべて使えますが、共有範囲が限定されるなど、組織的な運用にはやや制限があります。

・Microsoft 365(旧Office 365)アカウント(有料)

法人や教育機関向けのMicrosoft 365アカウントでは、Formsを組織全体で活用できるようになります。たとえば、社内ユーザーへの限定公開、回答者の識別、共同編集など、ビジネス利用に適した高度な管理機能が利用可能です。

Microsoft 365プランに含まれている種類は以下のとおり。

・Microsoft 365 Business Basic / Standard / Premium

・Microsoft 365 Apps for business

・Microsoft 365 E3 / E5 など

特に社内アンケートや部署ごとの調査、顧客へのヒアリングなどを業務として行う場合は、Microsoft 365プランでの利用が推奨されています。

 Formsでアンケートを作成する方法と流れ

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Formsでアンケートを作成する手順はとてもシンプルです。

ここでは、実際の操作手順をステップごとに解説していきます。

初めて使う方でも、この記事を読めば安心してスタートできるでしょう。

①Microsoft Formsにアクセスする

まずはMicrosoft Formsの公式サイトにアクセスしましょう。Microsoftアカウントでのログインが必要になりますが、アカウントがなくても簡単に作成できます。

アカウントがない場合

Microsoftアカウントがない場合は、サインアップページから新規登録が必要です。メールアドレスやパスワードを設定し、認証を済ませればすぐに利用可能です。

無料アカウントでも基本機能をすべて使えるため、まずは試しに作ってみるのがおすすめです。

アカウントがある場合

すでにアカウントを持っている方は、ログインするだけでFormsの管理画面にアクセスできます。

ここから「新しいフォーム」を選び、作成をスタートしましょう。

②新しいフォームボタンをクリックする

ログイン後、画面に表示される「新しいフォーム」ボタンをクリックします。すると、タイトルや説明文を入力できる編集画面が表示されます。

フォーム名には調査目的を明記し、説明文では回答者に対する補足情報を記載すると、より分かりやすいアンケートになります。

③質問の追加を行う

「+質問の追加」ボタンをクリックすると、質問形式を選べるメニューが表示されます。

選択肢(単一・複数)、記述式、評価、日付など、目的に応じた形式を選んで追加していきましょう。質問文や選択肢は自由に編集でき、必要であれば画像の挿入も可能です。

質問には「必須回答」にするかどうかの設定もでき、回答者の回答漏れを防ぐことができます。

④デザインをカスタマイズしテーマを選択する

フォームの印象を良くするには、デザインのカスタマイズが効果的です。Formsには複数のテーマが用意されており、背景色や画像を選ぶだけで簡単にフォームの見た目を変えることができます。

また、オリジナル画像のアップロードも可能なので、企業ロゴやキャンペーンビジュアルなどを使ってブランディングを強化することもできます。

⑤プレビューで確認する

フォームが完成したら、「プレビュー」機能を使って完成形を確認しましょう。PC表示とスマートフォン表示を切り替えて、どの端末からでも見やすいデザインになっているかをチェックします。質問の文言や誤字脱字がないかも確認し、必要であれば編集画面に戻って修正しましょう。

Formsで作成したフォームを公開する設定

作成したフォームを公開する方法についてご説明します。

※フォームの作成方法は、下記の記事をご覧ください。
【Microsoft Forms】シンプルで直感的!簡単にフォームを作成しよう!

Forms のトップ画面にある、「すべての自分のフォーム(図中①)」と書かれたリンクをクリックします。

作成したフォームを公開する

表示されるフォームの一覧から、公開したいフォームをクリックします。

作成したフォームを公開する

上部のメニューバーにある「共有(図中②)」と書かれたボタンをクリックすると、右側に画面が表示されます。「回答の送信と収集(図中③)」と書かれたエリアで共有の設定を行います。

作成したフォームを公開する

 

共有範囲の設定

まず、共有の範囲について設定します。
共有の範囲には、3 つのオプションがあります。

 

すべてのユーザーが返信可能

1 つ目のオプションは、「すべてのユーザーが返信可能」です。これは URL を知っていれば組織外の人でも回答ができます。お客様に対するアンケートや社外の人が参加するイベント等でアンケートを取りたいときに選択します。

作成したフォームを公開する(共有範囲の設定)

 

自分の所属組織内のユーザーのみが回答可能

2 つ目のオプションは、「自分の所属組織内のユーザーのみが回答可能」です。これは自分の組織内のユーザーのみが回答できます。社員満足度調査のように全社員からアンケートを取りたいときに選択します。

作成したフォームを公開する(共有範囲の設定)

 

自分の所属組織内の特定のユーザーが返信可能

3 つ目のオプションは、「自分の所属組織内の特定のユーザーが返信可能」です。これは自分の組織内の特定ユーザーのみが回答できます。部門のメンバーやプロジェクトのメンバーに限定してアンケートを取りたいときに選択します。

作成したフォームを公開する(共有範囲の設定)

Forms の画面では、「回答の送信と収集」と書かれた下のアイコンを選択して、表示されるリストから選択してください。「自分の所属組織内の特定のユーザーが返信可能(図中④)」を選択した場合、ユーザーやグループの一部を入力すると、候補が表示されるので選択します。

作成したフォームを公開する(共有範囲の設定)

 

リンクの設定

次にリンクを設定します。

URL が記載されている右にあるコピーボタン(図中⑤)をクリックすると、URL がコピーされるので、メールや Teams 等に貼り付けて、アンケートを依頼しましょう。この URL は長いため、短い URL を設定したい場合は、「URL を短縮(図中⑥)」と書かれた左にあるチェックボックスにチェックを入れると短い URL が発行されます。
またセミナー等のイベントで URL を伝えづらい場合は、「QR コード(図中⑦)」と吹き出しが出るアイコンをクリックすると QR コードを発行することができます。Web サイト等でフォームを公開したい場合は、「埋め込み(図中⑧)」と吹き出しが出るアイコンをクリックすると Web サイトに埋め込むためのコードを発行することができます。「メール(図中⑨)」と吹き出しが出るアイコンをクリックすると件名が入り、メール本文に URL が入ったメールが表示されるので、宛先や本文を修正して送ることができます。

作成したフォームを公開する(リンクの設定)

 

 

Formsの使い方と設定を利用シーン別に解説

無記名のアンケートや公開期間の指定、回答時の通知等を設定することができます。

 

無記名のアンケートを実施したい

意見を募集するようなアンケートの場合、誰が回答したのかわかると回答しづらいことがあります。このような場合は、無記名のアンケートを設定し、回答する人に対しても「無記名のアンケートなので、安心してご意見をください。」と伝えましょう。

Forms のトップ画面にある、「すべての自分のフォーム(図中①)」と書かれたリンクをクリックします。

利用シーンに合わせたフォームの設定(無記名のアンケートを実施)

表示されるフォームの一覧から、設定したいフォームをクリックします。

利用シーンに合わせたフォームの設定(無記名のアンケートを実施)

上部のメニューバーにある「その他のフォームの設定(図中②)」と吹き出しが出るアイコンをクリックすると、メニューが表示されます。メニューの中から「設定(図中③)」を選択すると、右側に設定画面が表示されます。なおこのセクションは、すべてこの設定画面に関する説明になります。

利用シーンに合わせたフォームの設定(無記名のアンケートを実施)

設定画面の一番上にある「このフォームに入力できるユーザー(図中④)」と書かれたエリアでも、共有範囲の設定ができるのですが、「自分の所属組織内のユーザーのみが回答可能(図中⑤)」または「自分の所属組織内の特定のユーザーが返信可能(図中⑥)」が選択されている場合、「名前を記録(図中⑦)」というチェックボックスが表示されます。このチェックを外すと、回答した人の「メール」と「名前」が記録されなくなります。

利用シーンに合わせたフォームの設定(無記名のアンケートを実施)

 

回答を 1 人につき、1 回のみに制限したい

回答数の割合を知りたいようなアンケートの場合、何度も同じ人が回答すると意味がなくなります。このような場合は、回答を 1 人につき、1 回のみに制限することができます。

設定画面の一番上にある「このフォームに入力できるユーザー(図中⑧)」と書かれたエリアでも、共有範囲の設定ができるのですが、「自分の所属組織内のユーザーのみが回答可能(図中⑨)」または「自分の所属組織内の特定のユーザーが返信可能(図中⑩)」が選択されている場合、「1 人につき 1 つの回答(図中⑪)」というチェックボックスが表示されます。このチェックをつけると、回答を 1 人につき、1 回のみに制限することができます。

利用シーンに合わせたフォームの設定(回答を1人につき、1回のみに制限)

 

回答を受け付ける期間を指定したい

回答結果を集計したいようなアンケートの場合、集計後にアンケートに回答されて困ることがあります。このような場合は、回答できる期間を設定することができます。

設定画面の中ほどにある「回答のオプション(図中⑫)」と書かれたエリアにある「開始日(図中⑬)」や「終了日(図中⑭)」というチェックボックスにチェックをつけると日時を指定することができます。また日時の指定を行わなくても、「回答を受け付ける(図中⑮)」というチェックボックスのチェックを外すと、回答の受付を止めることができます。

利用シーンに合わせたフォームの設定(回答を受け付ける期間を指定)

 

簡易テスト等で質問をシャッフルしたい

簡易テストで合格するまで同じテストを実施するような場合、質問と回答の順番を覚えてしまい、テストの意味がなくなることがあります。このような場合は、質問をシャッフルすることができます。

設定画面の中ほどにある「回答のオプション(図中⑯)」と書かれたエリアにある「質問をシャッフル(図中⑰)」というチェックボックスにチェックをつけ、「すべての問題(図中⑱)」を選択すると、回答のたびにすべての質問をシャッフルすることができます。また「問題をロック(図中⑲)」を選択すると、一部の質問は順番を固定化し、その他の質問をシャッフルすることができます。

利用シーンに合わせたフォームの設定(簡易テスト等で質問をシャッフル)

 

進行状況を表示したい

セクションにより複数ページに分かれる長いアンケートや簡易テストの場合、回答者はボリュームがわからず負担に感じることがあります。このような場合は、進行状況を表示することができます。

設定画面の中ほどにある「回答のオプション(図中⑳)」と書かれたエリアにある「進行状況バーの表示(図中㉑)」というチェックボックスにチェックをつけると、現在のページと全体のページ数を表示することができます。

利用シーンに合わせたフォームの設定(進行状況を表示)

 

お礼のメッセージをカスタマイズしたい

回答が完了したとき、「回答が送信されました。」というメッセージが表示されます。依頼するアンケートによって、このメッセージを変更したいことがあります。このような場合は、お礼のメッセージをカスタマイズすることができます。

設定画面の中ほどにある「回答のオプション(図中㉒)」と書かれたエリアにある「お礼のメッセージをカスタマイズ(図中㉓)」というチェックボックスにチェックをつけると、メッセージを変更することができます。

利用シーンに合わせたフォームの設定(お礼のメッセージをカスタマイズ)

 

自分の回答を確認できるようにしたい

セミナー等の受付フォームとして活用する場合やお問い合わせフォームとして活用する場合、申し込みをした人が登録した内容を後から確認できるようにしたいことがあります。このような場合は、確認メールを受信したり、登録した内容を PDF で保存できるようにしたりすることができます。

設定画面の一番下にある「応答の受信確認(図中㉔)」と書かれたエリアにある「送信後に応答の受信を許可する(図中㉕)」というチェックボックスにチェックをつけると、回答後に「自分の回答について確認メールを受け取る」というチェックを選択できるようになり、「回答の PDF を印刷または入手する」というボタンが表示されるようになります。

利用シーンに合わせたフォームの設定(自分の回答を確認)

 

回答があったときに通知を受け取りたい

お問い合わせフォームとして活用する場合、お問い合わせがあったことを通知してほしいことがあります。このような場合は、メールで通知を受け取ることができます。

設定画面の一番下にある「応答の受信確認(図中㉖)」と書かれたエリアにある「各回答の通知をメールで受け取る(図中㉗)」というチェックボックスにチェックをつけると、回答後にメールで通知を受け取ることができます。

利用シーンに合わせたフォームの設定(回答があったときに通知を受け取る)

 

Formsでアンケートを作成する際の3つの注意点

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Formsは非常に便利なツールですが、いくつかの制約や注意点も存在します。

ここでは、フォーム作成時に押さえておきたいポイントを解説します。

①細かいレイアウト変更や独自のフォント設定はできない

Formsはシンプルな設計を前提としているため、HTMLやCSSによる細かなレイアウトのカスタマイズには対応していません。

ブランドカラーや書体にこだわりたい場合は、外部ツールの併用を検討する必要があります。

②アクセス制限設定を誤ると社外や第三者が回答するリスクがある

アクセス制限を適切に設定しないと、意図しない人にフォームが公開されてしまう恐れがあります。とくに個人情報を扱うアンケートでは、必ず「社内のみ」や「特定ユーザーのみ」の設定を確認しましょう。

③質問の高度なロジック設計には非対応

Formsは簡単な分岐ロジックには対応していますが、複雑な条件分岐や動的な設問生成などには対応していません。

高度なアンケート設計が必要な場合は、より専門的なツールの導入も視野に入れる必要があります。

Formsに関するご相談はSGプラスまで

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今回は、Forms のフォームの公開手順と利用シーンに応じた設定について詳しく説明しました。フォームのアクセス方法や共有設定、無記名アンケートや回答制限、期間制限、質問のシャッフル、進行状況表示など様々なカスタマイズを行い、目的に合わせた範囲で公開が出来ます。

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