仕事の効率化を目指すのなら、SharePoint がおすすめ。社内で共有したい情報をポータル内で管理するので、業務スピードがアップすると話題になっているからです。今後も、SharePoint を使った社内ポータルは、採用する会社も増えていくのではないでしょうか。
しかし、「SharePoint と言われてもいまいちピンとこない…。」こんな風に思った方も中にはいるはずです。そこでこちらの記事では、SharePoint について詳しく解説します。
SharePoint とは?の疑問だけではなく、社内ポータルの作成や SharePoint の活用事例まで詳しく紹介します。SharePoint について詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事を参考にしてみて下さい。
SharePointとは、社内ポータルを作成、運営するために開発されたアプリケーションです。社内ポータルと聞くと難しいプログラミングを連想してしまうかもしれませんが、SharePoint は、そのような難しい仕組みは一切ありません。この SharePoint の凄いところは、プログラミング知識がない方でも、問題なく簡単に操作することができるという点です。例えば、0 の状態から Web サイトを作成するとなると、とてつもない時間と労力が課せられます。
しかし SharePoint なら、事前にテンプレートが用意されているので悩む必要がありません。そしてできあがった社内ポータルは、社員限定 Web サイトとして閲覧できるようになります。これらを開発したMicrosoft 社は、社内ポータルの概念を大きく変えたと言えます。
それでは、SharePoint のメインの機能をチェックしてみましょう。それぞれの特徴についても解説していますので、SharePoint の魅力を知ってください。
ドキュメントライブラリは、書類などのファイルや画像を管理・共有できる機能です。社員であれば、基本的にはいつでも情報を閲覧することができます。ちなみに、ドキュメントライブラリの編集は、権限を持つユーザーが編集・削除が可能です。
リスト機能は、社内スケジュールや連絡先を保存・管理する機能です。縦に保存するデータの定義をし、横に行を追加することにより、データベースをアップデートするシステムになっています。
ワークフローは、システムを介して承認案件を管理する機能です。ワークフローにすることによって、
など、案件の内容についての情報がいち早く分かるようになるメリットがあります。これまではメールで承認するというような方法が一般的でしたが、決して効率が良いとは言いにくいものでした。ワークフローにすることで、よりスピーディーな作業に繋がります。
SharePoint の機能を見ていると、どこか OneDrive に似ていると感じた方もいるかもしれません。それもそのはずで、SharePoint は OneDrive 同様、Microsoft社が開発しているアプリケーションです。
どちらもファイルを共有したり、編集できたりと、共通点が多いことも確かです。同じならどちらを使ってもいいのでは?と思うかもしれませんが、実はそうではありません。より効果的に使うためにも、まずはそれぞれの機能や特徴を見てみましょう。
機能 |
SharePoint |
OneDrive |
ファイル共有 |
○ |
○ |
同時に編集 |
○ |
○ |
ポータルサイトを作成 |
○ |
× |
ファイルを管理 |
○ |
△ |
効果的な用途 |
チームや会社で使用 |
個人で使用 |
大きな違いとしては、SharePoint にはポータルサイトを作成する機能があるというところでしょう。共同作業に向いていますので、まさに社内ポータルを使用する会社向けになります。
一方 OneDrive は、個人で使用するために使いやすい機能がメインです。つまり、SharePoint は会社・企業向け、OneDrive は個人向けとして使い分けるのがベストと言えるのではないでしょうか。
Sharepoint を活用することでのメリット・デメリットを把握しておくようにしましょう。事前に知っておくことで、今の仕事環境をガラッと変えることができるかもしれません。
Sharepoint の最大のメリットは、難しい設定がいらないということでしょう。office アプリケーションなら特別な設定もしないまま、共同編集を自由自在です。編集した後は、ロールバックすることも可能なので更に便利になります。また、セキュリティ対策も万全です。基本的に、Sharepoint で製作した社内ポータルは、その会社のメンバーのみは閲覧・編集できるシステムです。パスワード認証やハッキング対策は、常に Microsoft 社が管理しているところも優秀です。それ以外にも、細かい権限設定は各自行うことができます。勝手にファイルを編集するようなことがなくなるので、より快適な作業が実現できるようになるメリットも。このように、SharePoint はシステムもセキュリティも素晴らしく、使い勝手が良いです。
メリットがある反面、デメリットも1つあります。それは、検索機能に少し手間がかかってしまう可能性があるということです。検索機能自体は高度なシステムを採用しているのですが、検索しても、「目的とするファイルが見つからない」と出てしまうことがあります。もちろん細かい設定はできるので対策はできますが、最初のうちは少し戸惑ってしまうかもしれません。利用していくうちに検索機能も使いこなせるようになるので、少しずつ SharePoint に慣れていきましょう。
続いて、SharePoint で社内ポータルを作成する方法を紹介します。SharePoint は誰でも気軽に利用できるという考えをベースに開発されていますので、社内ポータルの作成もとてもスムーズに行えます。スマートで使い勝手の良い社内ポータルを求めている方は、ぜひ参考にしてみて下さい。また、SharePoint とはどのようなものなのかについても詳しく解説します。
まずは、社内ポータルの概念について考えてみましょう。社内ポータルとは、すべての社員が同じ情報を確認・共有するための情報サイトです。社員 1 人 1 人がサイトにアクセスすることで、会社にとって必要な情報をすぐに把握できる仕組みです。これまでは、メールや口頭で情報を伝えていくという会社が多かったかもしれません。しかし、これらの方法は非常に手間ですし、全員に伝わるまでに多くの時間を費やしてしまいます。そのデメリットを改善してくれたのが、社内ポータルです。そもそも、portal (ポータル)を日本語に訳すと、人口という意味になります。会社の社員が同じ場所にアクセスするということを考えると、社内ポータルの意味も分かりやすいのではないでしょうか。
そして社内ポータルの凄いところは、社内に向けた文書やマニュアルの共有だけではなく、社員1人1人の意見を聞くためのツールでもあります。会社全体の掲示板としての役割も果たしますので、会社にとって非常に便利なものになるでしょう。
それでは、早速社内ポータルをステップバイステップで作成していきましょう。画面を開いてみると、
の 3 つが自由に追加できるようになっています。ここから編集したり、更に追加したい場合は、画面右上にある「編集」をクリックしましょう。
編集画面に切り替わったら、右側に配置されているメニューをクリック。簡単に新たなセレクションが追加できますので、思いのまま作ってみて下さい。ちなみに、すでにあるニュースやイベントの順序を入れ替えることも可能です。基本的な操作は以上となります。想像している以上に、簡単なステップで作成できると思われたのではないでしょうか。追加や編集はすべて画面上で行えるので、まさに誰でも気軽に社内ポータルのコンテンツが作成できます。
サイトの詳しい作成方法については、下記のブログで紹介しています。是非、ご参照ください。
【SharePoint】社内ポータルサイトを作成しよう!
社内ポータルを作成するにあたって、よりスムーズに行うためのコツのようなものを紹介します。事前に把握・準備しておくだけで、見やすく使いやすい社内ポータルが作れるようになるでしょう。ポイントとしては3つあります。
まずは、なぜ社内ポータルを作らないといけないかということを再確認しておくようにしましょう。社内ポータルといっても色々なバリエーションがあり、どれも同じものではありません。
どのようなものを社内ポータルに求めるのか、というところが重要です。機能や性能、解決するための課題、目標、用途目的、対象ユーザーの指定など、できるだけ細かくイメージしておくことが大切です。ただひたすらに機能だけを追加していったとしても、それは決して使いやすい社内ポータルにはなりません。そもそも、社内ポータルは仕事を効率化させるものという目的があるはずです。機能だけが増えて使いづらいとなってしまえば、社内ポータルとしての魅力は大いに下がってしまうことでしょう。必要なものを分かりやすく追加するというのが、本当に使いやすい社内ポータルへの第一歩となります。
そして必要なものが分かれば、理想とする社内ポータルのイメージもわきやすくなります。ただし、まだこの段階では完成ではなく、ここから更に必要なコンテンツを厳選していくようにします。搭載機能、操作性、操作する画面、連携機能など、実際に使用していくことを想定しながらイメージを作ります。これによって、コストも工程も最小限に抑えながら、思い描く社内ポータルが誕生することでしょう。
イメージと構想が固まれば、まずは実際に作成してみます。そして、その社内ポータルを使ってみて下さい。使っていくうちに改善ポイントが見つかり、必要・不必要な項目が分かりやすくなるからです。
この手順が、1 番スピーディーかつ理想の社内ポータルを作成するコツです。最初から詰め込んで作成するのは、あまりおすすめしません。厳選して追加、そして更に追加・編集していく方が、機能性や操作性に充実した社内ポータルとなるはずです。
サイト構築の考え方やポイントについては、下記のブログで紹介しています。是非、ご参照ください。
【SharePoint】ポータルサイトを構築するための6つの重要な観点
SharePoint で実際に活用されている事例を見てみましょう。SharePoint では、会社にあると便利だと思えるような機能を提供しています。その代表としては、
上記の 4 つの機能です。ここからは更に分かりやすいように、1 つずつ機能の特徴を紹介します。
チームのプロジェクト書類や就業規制、稟議書など、会社にとって重要な書類は数多く存在します。これらの書類を 1 人 1 人に渡すとなると手間となりますが、SharePoint なら 1 つの場所に設置し、その場所に行くことで社員がいつでも確認できるようになります。ファイルサーバーの機能を持つ SharePoint だからできることでしょう。ファイルをアップロード、ダウンロード、そして検索ができるので非常に便利。まさに社内ポータルの醍醐味です。
就業規制やマニュアル、組織体系を社内ポータルで公開することによって、社員全員に伝わりやすくなります。他にも活用事例はあって、掲示板を出すことで、社員の意見がダイレクトに分かりやすくなります。
部署や職位をまたぐ承認案件は、よりスピーディーかつ明確に行う必要があります。どこで止まっているのか、承認したのは誰なのかを把握することで、情報を伝達するための効率化アップを図れます。
カレンダー機能を使ってそれぞれの予定を書き込んでおけば、一目で社員の状況が把握できます。社員に予定を確認しなくても会議スケジュールが組めるので、実際に活用している事例はたくさんあるでしょう。機能を紹介した上で、ここからは実際に SharePoint の活用事例をチェックしてみましょう。
紹介するのは、リストとワークフローの活用事例となります。承認フローの効率化を目指すものであり、実際に活躍する事例でもあります。リストにしておくことで、社内における膨大なデータベースをスマートに管理できるようになるでしょう。ちなみにリストにできるのは、
などがあげられます。あらかじめデータベースにしておくことで、書類を探す手間や労力がカットされるという魅力があります。リストの作成方法はとても簡単。
これだけで、リストのテンプレートが 14 個表示されます。好きなテンプレートを選択すれば、後は自動的にデータベースが作成される流れです。
今度は、ワークフローの活用事例をチェックしましょう。ワークフローは、承認を得る際に非常に役立つ機能です。例えば 4 人の承認が必要な時、システム上で管理するととてもスピーディーではないでしょうか。ちなみに、ワークフローの作成もとてもシンプルです。まずはリストを作成する必要がありますので、上記で紹介した方法を試してみましょう。リストを作成の画面になったら、
SharePoint の魅力の1つとして、他アプリや製品と連携できるというものがあります。その魅力を生かすためにも、こちらでは SharePoint Online や Teams、Power Automate を連携することで実感できる効果を紹介します。SharePoint Online、Teams、Power Automate の特徴を紹介しながら、それぞれの活用事例もあわせて紹介します。
SharePoint Online は、SharePoint の機能をクラウド上で利用できるシステムです。わざわざアプリをダウンロードする必要はありません。インターネットが使用できる環境と、ブラウザさえあれば、SharePoint Online はすぐにでも利用できます。ちなみに SharePoint Online を使ったデータは、すべて Microsoft 社のクラウドで管理されるため、安全性が約束されています。
データを保存するのはもちろん、編集したり共有できるのが SharePoint Online です。具体的な活用事例を見てみましょう。一例として、複数の飲食店を経営している企業があったとします。しかも全国的に展開している店舗であれば、すべての店舗で同じ情報を共有するのには、かなり時間がかかってしまいます。そんな時に便利なのが、SharePoint Onlinです。方法は簡単で、SharePoint にフォルダを作成し、データをアップロードするだけです。瞬時に支店と本店で情報を共有できるでしょう。わざわざメールでファイルを送信するよりも、売り上げデータを売り上げフォルダに、在庫管理情報は在庫管理フォルダにアップロードすることで、より管理もしやすくなります。
他にも便利な使い方があります。全店舗で共有したいオペレーション動画などもアップロードすれば、いつでも従業員は確認しやすくなります。従業員の教育にも役立ちますので、非常に有意義に感じるのではないでしょうか。
Teams も Microsoft 社製で、アクセス制限や使える機能を制限、伝達できる対象者を制限など、個人でのやりとりや、チーム内で使用するのに向いています。SharePoint を利用することによって、情報を共有、アンケートフォーム作成、掲示板の利用などが可能になります。細かい設定ができるので、チャンネルの作成・更新・削除・復活をユーザーごとに指定できます。ただし、入口に作成したファイルは全員が閲覧・編集することが可能。「常に読み取り専用で開く」に設定しておけば、編集はできません。
では、Teams に SharePoint を連携させる方法を紹介します。ファイルだけではなく、カレンダーやリストが共有できるので、ぜひ連携させましょう。
これで、SharePoint サイトのライブラリ内にフォルダが作られました。
SharePoint のライブラリを Teams にてタブで表示させたい時は、更にTeams の上部メニューの右端「+」をクリックしましょう。その後、「SharePoint」を選び、表示させたい内容を選択して「保存」を押します。
Teams のタブに SharePoint のリストを追加するパターンを紹介します。まずは SharePoint にアクセスし、リストを作成します。
※作成方法については、先述した「会社や社員のスケジュールを共有」をご確認ください。
Teamsに戻り、「+」→「SharePoint」→「リスト」→「保存」の順番でクリックしましょう。これでTeams でも表示されるようになりました。
続いて、カレンダーを追加する方法を紹介します。
以上の方法で、カレンダーも確認することが可能となります。使い方次第で、色々な可能性が広がるのがTeams です。
Power Automate とは、プログラミング知識がなくても手軽にアプリが開発できるシステムです。こちらもMicrosoft 社が提供していますので、安心して利用することができます。事務的だったり、定期的業務を、Power Automate を使って自動化してみましょう。活用方法も色々なパターンがあります。「地味だけど、やらなくてすむなら便利だな」と感じるような仕事はありませんか?例えば、
など、細かい業務を自動的に行ってくれるようになります。自動化することで、ナチュラルに仕事のスピードアップや効率化が実現するでしょう。
Power Automate は、ワークフローに活用します。SharePointで 事前にリストを作成しておくことで、情報が更新されるたびに、担当者に自動的にフローを渡せます。事例として、採用稟議のワークフローについて解説します。
のリストを事前に作っておくようにします。Power Automate を連携しておけば、リストに参加してほしい対象者に送信できるようになります。承認依頼がアサインされた通知を設定しておくだけなので、とても使いやすく簡単です。
ここまで SharePoint の基本機能や活用方法について解説してきました。SharePoint は多機能で様々な用途で使用出来るツールですが、実際に導入・活用するには専門的な知識やサポートが必要になる場合もあります。SGプラス株式会社では、これまで多くの企業の SharePoint の導入を支援してきました。ここでは、実際に Microsoft 365 のトータル支援を行っている SGプラス株式会社がサポートした SharePoint 導入の成功事例 を3 つご紹介します。これらの事例から、企業がどのように SharePoint を活用し、どのような効果を得られたかを是非ご覧ください。
SGプラス株式会社の技術支援を利用し、SharePoint を使った新しいポータルサイト構築をされました。短期間で何度も打ち合わせを行い、ヒアリングの段階で、丁寧に聞き、早い段階で試作品を見せ提案することで、使いやすさと開発の効率を両立し、結果として、コストを抑えつつ短期間で、使いやすいポータルサイトを作成することができました。
詳しくは下記のサイトをご覧ください。
株式会社ブリヂストンでは、HTMLで作成していた既存ポータルサイトの管理・更新の負担が大きく、より良いポータルサイトの管理方法がないかを探されておりました。
SGプラス株式会社の技術支援を利用され、HTML ポータルサイトから SharePoint Online への移行を行いました。Microsoft 365 に詳しいSGプラスの素早い対応力が評価され、短期間で質の高いポータルサイトが完成しました。SharePoin tへの移行により、HTMLの知識がなくても簡単にサイトの情報を更新できるようになり、Teamsとの連携も取れるようになりました。Microsoft Office 内での情報共有の効率が大幅に向上しました。
詳しくは下記のサイトをご覧ください。
大塚ホールディングス株式会社では、業務改善と社内での情報共有がより効率的に行えないかが課題となっておりました。
SGプラス株式会社の Microsoft 365 総合サービスを利用し、SharePoint での情報共有基盤を作成しました。導入の決め手になったポイントは、提案の際に画面の見本を用意し、具体的なイメージを示したことだそうです。情報が見つけやすく、重要なお知らせが目立つ形式のデザインを基にサイトを構築されて、とても使いやすいポータルサイトに仕上げることが出来ました。また、技術サポートの中で、サイトの作り方も丁寧にご教示したことで、社内でのサイトの作成能力の向上にも貢献することが出来ました。
SharePoint は、どなたでも簡単に使いやすいツールです。難しい知識や設定が不必要なので、すぐに慣れるという魅力もあるでしょう。SharePoint を活用することで、これまでの仕事量が少なく、スピードアップが見込まれるのは目に見えています。1 つの場所にアクセスするだけで、対象ユーザーすべてに情報が瞬時に共有できるのは、会社にとって大きなメリットです。承認案件においても証拠を残すことができるから、トラブル回避にも繋がるでしょう。そしてアプリを連携することによって、より素晴らしいツールへと進化します。SharePoint はこのように、使い込むほど便利さが増す不思議な魅力があります。今後もっと導入する会社は増加していくことが予想されるので、SharePoint は慣れておいて損はありません。
SGプラス株式会社は、Microsoft 365(Office 365)のトータルサポートに特化したコンサルティングを行っております。SharePoint や Teams を活用した業務改善やポータルサイト構築、データ移行、セキュリティ設定など、多岐にわたるサービスを展開しております。特に、SharePoint の技術支援や Power Platform を活用したアプリ開発、運用業務の自動化に強みを持ち、企業のデジタル変革(DX)を推進しております。豊富な実績と専門知識を持つスタッフが、クライアント様の課題解決と効率化を徹底的にサポートを行っております。
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