【Microsoft Planner】シナリオ別に業務の便利にするツールとして活用!

Planner は、プロセス管理や自分が依頼したタスクの管理に活用すると便利です。また Forms で受け付けた問い合わせを Teams で通知するとともに、Planner に追加し、対応するといった運用を行うことも可能です。ここでは、​​​​​​​Microsoft Planner のシナリオ別の使い方についてご説明します。

シナリオ別の具体的な使い方の例を知ることを通して、自分の業務を便利にするツールとして活用できないか、検討してみてください。


 

●この記事の目次

  1. シナリオ①:受発注業務のプロセスの管理
  2. シナリオ②:依頼したタスクの管理
  3. シナリオ③:社内の問合せ業務の効率化
    3-1. Forms から Teams と Planner に連携する方法
  4. まとめ

 


 

シナリオ①:受発注業務のプロセスの管理

Planner は、受発注等のプロセスを管理するツールとして便利です。

この例では、お客様から営業担当が受注します。

  • 営業担当:購買担当に対して受注したことを連絡します。
  • 購買担当:受注に基づき仕入れを行うのですが、購買申請を購買責任者に行います。
  • 購買担当:購買申請の承認後に仕入先に発注します。
  • 出荷担当:仕入先から納品された商品を検品し、お客様に対して商品を出荷します。 

このような受注から出荷までの一連のプロセスを Planner で管理してみましょう。 

シナリオ①:受発注業務のプロセスの管理

まずバケットの設定ですが、見込案件、受注連絡、購買申請、発注、納品・検品、出荷と左から右へプロセスが進む形で設定します。このように設定することで後工程の人は今後の作業予定がわかり、作業計画が立てやすくなります。 
受発注業務の最初のステップは受注なのですが、一番左に見込案件というバケットを作っておくと、いつ頃、どの程度の受注が来そうなのかわかるようになり、さらによくなります。

シナリオ①:受発注業務のプロセスの管理

次にタスクの登録ですが、おすすめなのが SharePoint リスト等との連携です。 受発注業務は、お客様の情報や注文書等、様々な関連情報があります。これらの情報は、SharePoint リスト等で管理して、タスクには添付ファイルにリンクを設定しておくのがお勧めです。また「カードに表示する(図中①)」にチェックを入れておけば、ボードから関連情報のリンクを開くことができます。 
もちろん、関連情報を管理している別システムがあれば、そこへのリンクを設定しておく方法でも同じです。 あとは、「自分の作業が終わったら次のプロセスに移す」ということを行っていくだけです。 

自分の業務に合わせて項目の定義や運用ルールを検討して、活用してみてください。 

シナリオ①:受発注業務のプロセスの管理

 

 

シナリオ②:依頼したタスクの管理

Planner は、「誰が」「いつまでに」「何を行うのか」を効率よく管理できるツールです。ただ一方で、タスクを依頼した人が、「依頼したタスクの進捗状況を管理したい」というニーズもあります。そのような場合にどのように設定するか、ご説明します。

タスクにはシンプルなタスクとプロセスのあるタスクがあります。 シンプルなタスクは、依頼された人のみで完結するようなタスクです。上司から、「この作業をやっておいて」といわれて、実施するようなタスクをイメージしてもらうとわかりやすいと思います。 プロセスのあるタスクは、前述した受発注業務のようなタスクで、自分のタスクが完了したら後工程の人に依頼するようなタスクです。 では、シンプルなタスクとプロセスのあるタスクについて、Planner での設定方法を見てみましょう。 

シナリオ②:依頼したタスクの管理

まずシンプルなタスクですが、バケットに依頼者を設定すると便利です。依頼者は、自分のバケットで依頼したいタスクを追加し、担当者をアサインします。進捗状況は、自分のバケットを見れば一目瞭然ですし、依頼内容の確認や追い出し等のコミュニケーションもコメント機能を使えば簡単です。 

シナリオ②:依頼したタスクの管理

次にプロセスのあるタスクですが、バケットにはプロセスを設定したほうが便利です。そのため依頼者については、ラベルで設定することをお勧めします。 業務を実際に進める担当者は、バケットの中で進捗を管理します。

シナリオ②:依頼したタスクの管理

依頼者が自分の依頼したタスクの進捗状況を確認したい時は、「グループ別バケット(図中①)」と書かれた場所をクリックすると表示されるリストから「ラベル(図中②)」をクリックすると、依頼者別にタスクを表示することができます。 

シナリオ②:依頼したタスクの管理

 

 

シナリオ③:社内の問合せ業務の効率化

管理部門は、社内から手続き方法等について問合せを受けることが多いです。
この問合せ業務を Microsoft 365 のサービスを組み合わせて効率化しましょう。

社内の問合せは、電話やメール、チャット等、様々な手段で飛んできます。個々に対応を行っていると漏れが発生したり、特定の人に負荷が集中したりすることがあります。 このような問合せ対応業務は、受付を Forms に一本化します。 受け付けた問合せは、Teams で通知するとともに、Planner に追加します。対応を行った後は、FAQ に登録して SharePoint サイトで公開します。FAQ が蓄積されると、自己解決ができるようになり、問合せが徐々に減り、業務が効率化されます。

シナリオ③:社内の問合せ業務の効率化

 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

ここでは、Forms で受け付けた問合せを Teams と Planner に連携する方法を説明します。
 Forms から問合せが送信されると、Power Automate が自動でキャッチして、Teams に受付内容を自動で投稿して、通知するとともに、Planner にタスクを自動で追加します。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

Forms では、「経理課へのお問合せ」というフォームを作成しました。今回はシンプルに「件名(図中①)」と「内容(図中②)」という2項目のみで設定しています。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

ここで 1 点注意があります。この後、フォームに登録された項目を Teams や Planner に連携するのですが、連携したい項目は必須項目(図中③)に設定してください。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

Teams では、経理課のチームの中に「お問合せ対応(図中④)」というチャネルを作成しました。ここに送信された問合せ内容を投稿して通知します。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

Planner では、「問合せ対応(図中⑤)」というプランを作成し、一番左に「受付(図中⑥)」というバケットを作成しました。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

この 3 つを Power Automate で連携します。 
Microsoft Office ホーム画面で「Power Automate(図中⑦)」と吹き出しが出るアイコンをクリックします。見つからない時は「すべてのアプリ(図中⑧)」と吹き出しが出るアイコンをクリックします。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

アプリの一覧が表示されるので、「Power Automate(図中⑨」)」をクリックします。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

左のメニューからテンプレート(図中⑩)を選択すると、業務プロセスを自動化するテンプレートの一覧が表示されます。この中には皆さんの業務を改善するアイデアが詰まっています。活用してみてください。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

テンプレートの検索と書かれた場所に「Planner(図中⑪)」と入力し、Enter キーを押します。 検索結果の中から「Microsoft Forms から Planner でタスクを作成し、Teams でメッセージを投稿する(図中⑫)」というテンプレートを選択します。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

このテンプレートで接続する「Forms」「Planner」「Teams」に、どのユーザーで接続するか、設定を行う画面(図中⑬)が表示されます。デフォルトは、ログインしているユーザーが設定されるので、変更する必要がない場合は、続行ボタン(図中⑭)をクリックします。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

この画面ではテンプレートで定義されているフローが表示されます。 上の 2 つのステップでは、Forms のどのフォームを使うかを指定します。 次のステップでは、Planner のどのプランにタスクを追加するかを指定します。 左下のステップでは、Teams のどのチャネルにメッセージを投稿するかを指定します。 右下のステップは、無視して構いません。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

最初に Forms のどのフォームを使うかを指定します。 上のステップの「フォーム ID」と書かれた右の欄をクリックするとフォームの一覧が表示されるので「経理課へのお問合せ(図中⑮)」を選択します。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

次のステップの「フォーム ID」と書かれた右の欄をクリックするとフォームの一覧が表示されるので「経理課へのお問合せ(図中⑯)」を選択します。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

次に Planner のどのプランにタスクを追加するかを指定します。 「プラン ID」と書かれた右の欄をクリックするとプランの一覧が表示されるので「問合せ対応(図中⑰)」を選択します。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「タイトル」と書かれた右の欄をクリックすると、「このフローで使用されるアプリやコネクタから動的なコンテンツを追加します(図中⑱)」という吹き出しが表示されます。その下にはステップごとの動的なコンテンツが表示され、「経理課へのお問合せフォーム」に設定した項目の一覧が表示されるので「件名(図中⑲)」を選択します。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「バケット ID」と書かれた右の欄をクリックすると、「問合せ対応プラン」に設定したバケットの一覧が表示されるので「受付(図中⑳)」を選択します。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「開始日時」と書かれた右の欄をクリックすると、動的コンテンツの中に「Submission time(図中㉑)」が表示されるので、選択します。これは「経理課へのお問合せフォーム」から送信された日をタスクの開始日に自動登録する設定です。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

また「割り当てられたユーザー ID」の右の欄に「Responder‘s Email」が入っています。これは、「経理課へのお問合せフォーム」を送信したユーザーにタスクを割り当てる設定なので、「削除(図中㉒)」と吹き出しがでるアイコンをクリックして削除してください。ここでユーザーを指定することもできますが、Teams の通知を見て、誰がタスクを行うか決める想定なので、ブランクのままにします。 この設定により、Forms の送信に合わせてタスクが作成されるのですが、お問い合わせ内容がタスクに連携されていないため、お問い合わせ内容を連携する設定を追加します。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

タスクを追加するステップの下にマウスカーソルを合わせると「新しいステップを挿入します(図中㉓)」と吹き出しがでるアイコンをクリックします。表示されるリストの中から「アクションの追加(図中㉔)」を選択します。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「コネクタとアクションを検索する」と書かれた場所に「Planner(図中㉕)」と入力すると Planner に関連するアクションが表示されます。この中から「タスクの詳細の更新(図中㉖)」を選択します。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「タスク ID」と書かれた右の欄をクリックすると表示される「カスタム値の入力(図中㉗)」を選択します。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

動的コンテンツの中にある「Create a task」の下に表示される一覧から「ID(図中㉘)」を選択します。これは「Create a task」というステップで作成したタスクの詳細を更新するという設定です。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「説明(図中㉙)」と書かれた右の欄に登録した内容は、タスクのメモ欄に登録されます。 メモ欄に登録したい内容をテキストや動的なコンテンツを組み合わせて登録します。 ここでは「経理課へのお問合せフォーム」に設定した「内容」と「経理課へのお問合せフォーム」を送信したユーザーのメールアドレスを見やすいようにテキストと組み合わせて登録します。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

最後に Teams のどのチャネルにメッセージを投稿するかを指定します。 「Team」と書かれた右の欄をクリックするとチームの一覧が表示されるので「部門_経理課(図中㉚)」を選択します。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「Channel」と書かれた右の欄をクリックするとチャネルの一覧が表示されるので「お問合せ対応(図中㉛)」を選択します。 

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「Message(図中㉜)」と書かれた右の欄には、投稿したいメッセージをテキストや動的なコンテンツを組み合わせて登録します。ここではお問い合わせがあったことを伝えるメッセージの後ろに、タスクのメモ欄に登録する内容をコピーして貼り付けます。 設定が完了したら、一番上のメニューにある「保存(図中㉝)」と書かれた場所をクリックします。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

では、正しく設定ができたか、テストを行いましょう。 
一番上のメニューにある「テスト(図中㉞)」と書かれた場所をクリックします。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

フローのテスト画面で手動(図中㉟)を選択して、テストボタン(図中㊱)をクリックします。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「経理課へのお問合せ」フォームを開き、件名と内容を入力後に、送信ボタン(図中㊲)をクリックします。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

フローが正常に動いたか確認するために、フローの設定画面を開きます。 「ご利用のフローが正常に実行されました。(図中㊳)」というメッセージが表示されていたら問題ありません。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

最後に、Teams に想定している通りに投稿されていることと、Planner に想定している通りにタスクが追加されていることを確認してください。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

Forms から Teams と Planner に連携する方法

すべての確認が完了したら、フローの設定画面の左上にある「前のページに戻る(図中㊴)」と吹き出しがでるアイコンをクリックします。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

「フローを開始する準備ができました」と書かれたポップアップが表示されるので OK ボタン(図中㊵)をクリックします。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

この画面では、フローの詳細情報や実行履歴等を確認することができます。 フロー名やフローの説明をわかりやすく変更するためには、詳細の右にある「編集(図中㊶)」と書かれたリンクをクリックすると変更することができます。 

Forms から Teams と Planner に連携する方法

修正後に保存ボタン(図中㊷)をクリックすると変更した内容が反映されます。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

この画面の上部にあるメニューからフローを編集したり、作成したフローを再利用するために名前を付けて保存したりできます。 また、この画面は、左メニューのマイフロー(図中㊸)を選択し、フロー名のリンクをクリックすると開くことができます。

Forms から Teams と Planner に連携する方法

 

 

まとめ

今回は、Microsoft Planner のシナリオ別の活用方法について説明しました。
具体的な活用方法を参考にして、Planner をビジネスプロセスの管理やタスクの効率的な使用に役立ててください。ビジネスプロセスの最適化やタスク管理の向上を検討する上でおすすめのツールになります。

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