Teams のチャットで投稿したファイルの保管場所を理解することにより、どこに投稿したかわからなくなったファイルを探したり、ファイルを間違えて置換することにより消してしまうことを防いだりできます。ここでは、チャットで投稿したファイルの保管場所についてご説明します。
●この記事の目次
チャネルで投稿したファイルは、SharePoint に保管されていましたが、チャットで投稿したファイルは、One Drive に保管されます。この違いを理解することにより、「ファイルが見つからない」といったことを防ぐことができます。
まず、チャネルとチャットのファイル保管場所についてご説明します。
チャネルで投稿したファイルは、チャネルのファイルタブで確認することができますが、ファイル本体は、チームの SharePoint サイトに保管されます。
一方、チャットで投稿したファイルは、チャットのファイルタブで確認することができますが、ファイル本体は、OneDrive の中にある「Microsoft Teams チャット ファイル」というフォルダーに保管されます。
では、誰の OneDrive に保管されるのでしょうか?
答えは、投稿した人の OneDrive です。
この例は、山田さんと鈴木さんのチャットを表したものです。山田さんから鈴木さんにファイル A を投稿した場合、チャットのファイルタブから確認できるようになります。また、ファイル本体は、山田さんのOneDrive の中に保管されます。同様に鈴木さんから山田さんにファイル B を投稿した場合、チャットのファイルタブから確認できるようになり、ファイル本体は、鈴木さんの OneDrive の中に保管されます。
ここで注意しなければならないのは、仮に鈴木さんが退職等によりアカウントが削除された場合です。
アカウントが削除されると、OneDrive も削除されるため、共有されていたファイルが閲覧できなくなります。
この特性を考えると、チャットは、あくまでも一時的なやり取りをする場所と考え、重要なファイル等は、チャネルを使った方が安全です。社内で運用方法を検討し、上手に使い分けしましょう。
では実際の画面で見てみましょう。
この例では、山田さんから鈴木さんに「提案書サンプル(図中①)」というファイルが投稿されています。また鈴木さんから山田さんに「XYZ社提案書(図中②)」というファイルが投稿されています。
このチャットのファイルタブ(図中③)をクリックすると、両方のファイル(図中④)を確認することができます。
では山田さんの OneDrive を見てみましょう。Office 365(Microsoft 365)のホーム画面の左にあるメニューから、「OneDrive(図中⑤)」と表示されるアイコンをクリックします。
次に「Microsoft Teams チャット ファイル(図中⑥)」というフォルダーをクリックします。
ここには、山田さんがいろいろな人とやり取りしているチャットで投稿したファイルがすべて表示されます。鈴木さんとのチャットで投稿した「提案書サンプル(図中⑦)」もこの中にあることが確認できますが、鈴木さんがチャットで投稿した「XYZ社提案書」というファイルは、ありません。
では鈴木さんの OneDrive を見てみましょう。
鈴木さんの OneDrive にある「Microsoft Teams チャット ファイル」というフォルダーを見てみると、「XYZ社提案書(図中⑧)」を確認できます。普段はチャットのファイルタブを見れば済むので、あまり意識することはありませんが、「以前、チャットでファイルを投稿したけど、どこのチャネルで投稿したか忘れた」といった時には、OneDrive を探してみてください。
チャットにファイルを投稿した際に、そのチャットの中で投稿したことがないのに、「このファイルは既に存在します。」というメッセージが出ることがあります。「何で?」と思った経験がある方も多いと思いますが、その理由をご説明します。
この例は、山田さん、鈴木さんのチャットと山田さん、佐藤さんのチャットを表したものです。先述の通り、山田さんから鈴木さんにファイル A を投稿した場合、ファイル本体は、山田さんの OneDrive の中に保管されます。
ここで、山田さんから佐藤さんにファイル A を投稿すると、「このファイルは既に存在します。(図中①)」というメッセージが表示されます。山田さんと佐藤さんのチャットでは、今までファイル A を投稿していないため、山田さんと佐藤さんのチャットのファイルタブ(図中②)には、ファイル A はないのですが、ファイル本体が保管される山田さんの OneDrive(図中③)に同じファイルがあるため、このようなメッセージが表示されることになります。
仕組みがわかれば、同じ場所に同じファイルを保存しようとしているので当然なのですが、山田さんは、佐藤さんとのチャットで投稿したことがなく、ファイルタブにも表示されないファイルなのに、「何で?」と思う部分なので、覚えておきましょう。
また「置換」と書かれたボタンをクリックするときは注意が必要です。
ファイル名は同じでも、中身が違うファイルの場合、「置換(図中④)」と書かれたボタンをクリックすると、山田さんの OneDrive にあるファイルが置換されます。
同時に鈴木さんに投稿したファイルや、チャットのファイルタブから確認できるファイルを開いた場合、置換された新しいファイルが開きます。意図的に置換する場合は問題ありませんが、よくわからない時は「両方を保持(図中⑤)」と書かれたボタンをクリックする方が安心です。
チャットで投稿したファイルは、OneDrive に保管されます。そのため、ファイルの削除や復元は、OneDrive から操作します。
Office 365(Microsoft 365)のホーム画面の左にあるメニューから、「OneDrive(図中①)」と表示されるアイコンをクリックします。
次に「Microsoft Teams チャット ファイル(図中②)」というフォルダーをクリックします。
ファイル(図中③)を削除したい場合は、ファイルの左端をクリックして、画面上部の「削除(図中④)」と書かれたアイコンをクリックします。
ポップアップ画面で「削除しますか?」というメッセージが表示されるので、削除する場合は「削除する(図中⑤)」と書かれたボタンをクリックします。
間違えて置換した場合など、前のバージョンを復元したい場合は、復元したいファイル名にマウスカーソルを合わせると右側にアイコンが表示されます。「アクションの表示(図中⑥)」と表示されるアイコンをクリックすると、表示されるメニューから「バージョン履歴(図中⑦)」を選択します。
復元したいバージョンにマウスカーソルを合わせると表示されるアイコン(図中⑧)をクリックします。表示されるメニューから「復元(図中⑨)」をクリックすると、指定したバージョンが復元されます。
間違えて削除した場合は、画面の左メニューから「ごみ箱(図中⑩)」を選択します。
復元したいファイル(図中⑪)の左端をクリックして、画面上部の「復元(図中⑫)」と書かれたアイコンをクリックすると、削除したファイルが復元されます。
「チャットを利用して資料を送る」は、とても簡単で使いやすい機能です。しかし送ったファイルの保管場所を正しく理解しておかないと、同じファイルを何度も投稿してしまったり、不用意に中身を書き換えてしまったり、困ってしまうこともあります。ファイルを投稿する前にファイル保管場所はきちんと理解しておき、余計な手間をかけないようにしたいものです。
「Microsoft 365 は利用しているけど office 関連が多く、他の機能はあまり知らない」「もっと使い易くする方法がわからない」などの問題に直面している企業様は、ぜひ当社へ問い合わせください。
Microsoft 365 に精通したコンサルタントが丁寧にご説明させていただきます。
Teams に関するブログ一覧は こちら
関連サービス:Microsoft Teams 運用改善サービス